協会の沿革

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設立の経緯

 本協会の設立に至るまでの動きは、東京の「福島智君とともに歩む会」と大阪の「障害者の学習を支える会(門川君とともに歩む会)」の活動から始まった。この二つの会は、それぞれ、東京都立大学の盲ろう学生福島智君と桃山学院大学の同じく盲ろう学生門川紳一郎君の大学入学を実現し大学生活を支えるための会で、いずれも日本では初めての試みであった。この二つの会の活動によって二人の学生生活はほぼ順調に進み、福島君は昭和62年(1987)に、門川君は平成元年(1989)に大学を卒業することができた。この二つの会は、それぞれ個人を支援する会であったため比較的順調に歩みを続けることができたともいえる。
 昭和63年(1988)12月、東京で「福島智君とともに歩む会」及び「日本盲聾者を育てる会」(日本で初めて本格的な盲ろう児教育を始めた学者グループと教師、親の団体)の関係者や、盲ろう者の家族、盲学校の先生などが集まって「新しい盲ろう者の会設立準備会」が作られ、次の決定をした。

 1.月1回交流会を行いながら、どのような組織を作れば良いか模索していく。
 2.将来的には全国組織とし、法人化して財政基盤を固める。
 3.通訳者の養成と派遣、機関誌の発行、点字電話等機器の開発、教育方法の開発、センタ-の建設などを目標に活動する。

 このような動きを受けて大阪でも「新しい盲ろう者の会関西準備会」が生まれ、両会の交流会には盲ろう者の参加者が月を追うごとにふえていくこととなった。
 東京では、準備会結成と同時に法人設立の可能性を探って東京都や厚生省と折衝を始めた。都も国も盲ろう者の会の必要性については大変理解を示し、法人設立に必要な基金も多数の企業が拠出してくれることとなった。
 平成3年(1991)3月、社会福祉法人の認可がおりると同時に次の各事業を開始し、今日に至っている。(一部事業については認可前より実施)

 1.在宅盲ろう者訪問相談、通訳・介助者派遣事業
 2.通訳者養成事業(講習会、研修会、全国大会等の開催)
 3.機関誌発行
 4.機器開発
 5.盲ろう児教育研究
 6.ブリスタ貸し出し事業
 7.地方都市体制整備(盲ろう者交流会開催支援等)