2019年度 全国盲ろう者団体ニューリーダー育成研修会 報告書 2019年11月23日(土)〜11月24日(日) クロス・ウェーブ幕張 主催 〜日本のヘレン・ケラーを支援する会〜 社会福祉法人 全国盲ろう者協会 目次 1 概要 1 1-1.全体概要 1 1-2.カリキュラム 2 1-3.カリキュラム別概要 3 2 カリキュラム別報告 4 2-1.全体会1 「リーダーになるには何が必要か」 4 2-2.グループ討議 「友の会でリーダーは何をすべきか」 9 2-3.グループ発表・講評 15 2-4.全体会2 「盲ろう者福祉の基礎知識」 19 3 総括 23 4 参考資料 26 4-1.全体会1 26 4-2.グループ討議 36 4-3.全体会2 37 4-4.事前課題集計結果 40 4-5.事後アンケート集計結果 50 2019年度全国盲ろう者団体ニューリーダー育成研修会 1 概要 1-1.全体概要 2019年11月23日(土)〜24日(日)の2日間、クロス・ウェーブ幕張にて2019年度全国盲ろう者団体ニューリーダー育成研修会を開催した。 本研修会は盲ろう者のリーダーを育成し、盲ろう者地域団体の運営力向上に繋がる知識と技術を身につけることで、地域の盲ろう者福祉の充実を目指すと共に、団体の活性化を図ることを目的として開催した。本年度は全国各地から13名の盲ろう者が受講し、以下のとおり実施した。 【日程】 2019年11月23日(土)〜24日(日) 2日間 【会場】 クロス・ウェーブ幕張 ホール・中研修室 (千葉県千葉市美浜区中瀬1−3) TEL:043−298−1161 1-2.カリキュラム 【2019年11月23日(土)】 12:30 受付開始 13:00 開講式 13:15 全体会1 「リーダーになるには何が必要か」 スピーチ リーダーに必要な知識と自覚 15:00 休憩 15:15 グループ討議 「友の会でリーダーは何をすべきか」 17:15 休憩 18:00 意見交換会 20:00 終了 【2019年11月24日(日)】  9:00 グループ討議(リハーサル) 10:30 休憩 10:45 グループ発表・講評 12:00 昼食・休憩 13:00 全体会2 「盲ろう者福祉の基礎知識」 講義 日常生活用具について学ぼう 15:00 閉講式 15:30 終了 1-3.カリキュラム別概要 @全体会1 リーダーが友の会活動で必要な知識・自覚・心構えなどについて、盲ろう当事者及び支援者の立場から、それぞれスピーチを行った後、質疑応答と意見交換を行う。 Aグループ討議 全体会1で学んだことを受けて、3つのグループに分かれ、友の会でリーダーは何をすべきかを話し合う。話し合った内容を各グループでまとめ、発表する。 B意見交換会 全国から集まった受講者、講師が自由に交流し、情報交換、意見交換を行う。 C全体会2 盲ろう者の自立と社会参加に必要な補装具、日常生活用具などの福祉サービスの基礎知識と上手な活用方法について講義があり、その後質疑応答を行う。 2 カリキュラム別報告 2-1.全体会1 「リーダーになるには何が必要か」 スピーチ:リーダーに必要な知識と自覚 今本由紀(いまもと ゆき) 當山良一(とうやま りょういち) 大杉勝則(おおすぎ かつのり) 平井裕子(ひらい ゆうこ) 司会:當山良一 <要旨> スピーチ1 今本由紀 平成20年に入会し、平成28年から鳥取盲ろう者友の会、友輪(ゆうりん)の副会長を務めている。 鳥取盲ろう者友の会のホームページの中に自身のブログ「ゆき盲ろう者ワールド」を掲載しており、経験したことやそれに対する所感、プライベートな生活なども綴っている。盲ろう者として感じたこと、思ったこと、困ったことをブログで発信している。全く盲ろう者を知らない方にも反響があり、多くのコメントを寄せてもらっている。 リーダーに必要なことは、誰とでも積極的にコミュニケーションをとること、相手と同じ目線で話すこと、そして、相手の話をしっかりと聞くことである。また、わかりやすく話をすることも重要である。何か問題が起こったときにも、感情的になったりせず、落ち着いて、冷静に判断をする、その様な姿勢が求められる。それから、様々な研修会やイベントへ積極的に参加して学びを深め、スキルアップを図り、そして自身が得た情報を盲ろう者友の会や仲間に発信し共有する努力も必要である。 スピーチ2 當山良一 東京盲ろう者友の会に入会したのは平成23年の1月頃、平成26年からは、「てのひら通信」の編集委員を経て、平成30年からは理事になり、社会参加促進委員と指点字サークルの代表も兼任している。 リーダーになって感じた5つのこととして、盲ろう者が楽しく過ごしている様子や、笑顔から得られる充実感と意欲、頼まれたことを引き受けてやることにより得られる経験、失敗を恐れるよりもできない自分を認めてチャレンジすることの重要性、素直に人に頼ることから得られるメリット、感謝の気持ちからくる継続していく原動力などがある。 リーダーに必要なのは、人に関心や興味を持つこと、これに尽きる。意見や要望は、いろいろな思いが詰まっており、話を聞くということは、その人自身を知らないといけない。 最後にアドバイスとして、無理をしないこと。無理をして頑張った結果、体調を崩せば、最終的には迷惑をかけることになる。一番大事なのは健康管理。周りとの調和を大事にして頼りながら各々の役割を努めていただきたい。 スピーチ3 大杉勝則 平成7年の広島盲ろう者友の会の立ち上げ当初、知識も経験も全くないまま会長になった。何をすればいいのかわからず、話し方で注意されたり、初歩的な質問をして笑われたりもした。 その中で、自分自身を成長させたものが2つある。1つ目は、通訳・介助員の存在。通訳から新しい言葉を学んだり、複数の通訳・介助員から受ける状況説明の内容の違いから知識を広げることができた。2つ目は盲ろう者の存在。盲ろう者と会って話をする楽しさがモチベーションを上げたり、お互いの会話の中から経験などを聞くことの重要性を理解した。 「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」、この言葉の通りなんでも聞いてきた。なんでも聞くことで新しい知識を身につけることが大事である。一人で聞くのは難しくても、通訳・介助員と一緒に聞いて回ることはできる。得手不得手は誰にでもあるので、苦手なことは通訳・介助員を上手に利用しながらやっていくこと。わからないことはそのままにせず、自分で調べたり、素直に人に聞くことで、活動の幅を広げることが大事である。 スピーチ4 平井裕子 平成28年に兵庫盲ろう者支援センターを開設し、平成29年4月からは盲ろうに関するすべての事業を県から委託された。 支援センターができて、一番にしたことは、ランチの会である。月に1回、お昼ご飯を一緒に作って食べる会で、担当の盲ろう者がメニューを考える。参加している盲ろう者から意見を聞いたり、自分たちで新しいメニューを考えたりして進めている。役割を与え、任せてしまうことで、盲ろう者の自主性や持続する力が生まれる。 2か月に1回、昼の部、夜の部交代で、「カフェ・タッチ」を開いている。一般のお客様も来られるカフェで、これも盲ろう者が料理を作って、接客をしている。盲ろうの仲間と一緒に運営していくことで自信につながり、小さな役割でも与えられると自ら協力したいという気持ちも持ってもらえる。 最後に、要望や交渉先となる自治体との関係について。ランチの会や「カフェ・タッチ」を定期的に開催することで、自治体の職員が遊びに来る。このように自治体の職員と盲ろう者が気軽に直接接する機会を作ることも、良い関係を構築する一つの手段である。 質疑応答 ある受講者から、何かやろうと思ってもなかなか前に進むことができない、どうしたらいいかと大杉氏へ質問があった。それに対し大杉氏からは、仲間の盲ろう者や支援者と一緒に、周囲の人や他の団体にも聞いたり、または自分のできる範囲でインターネットで調べたりもしたと回答。その受講者から更に、自分から動いたり、協力しあったりができないと思ってしまうとの発言があり、それにはやはり努力が必要と大杉氏から返答があった。 また、盲ろう者の掘り起こしについての質問があり、それに対しては平井氏より回答があった。各施設へパンフレットを置くよりも、当事者が実際に訪れ、様々なコミュニケーション方法や通訳・介助員の仕事ぶりを見せる方が効果がある。イベント会場や施設に相談ブースを設けたり、自治体や施設職員向けのセミナーを開催するなど、盲ろう者と直接対話する機会を作って理解を広げる取り組みをしているとの返答があった。 <考察> 4人の講師からはそれぞれに違ったアプローチで考えが示されており、どれも受講者にとって有益な内容であったように思われる。質疑応答においても、講師から、より具体的な回答が得られた。質疑応答は2件と少なく、もう少し多くの時間を割けられたらと感じた。グループ討議をする上で参考となる様々な事例や意見が多く出された。これらのことが、今後受講者がリーダーとして活動される際の一助となれば幸いである。 文責:當山良一 2-2.グループ討議 「友の会でリーダーは何をすべきか」 話し合うポイント @他の役員、一般会員、通訳・介助員との良好な関係づくり A盲ろう者の声を会の運営に反映させるための工夫 B人集め(交流会、総会への参加促進、事務局・役員の人材確保など) C資金集め(賛助会員拡大、寄付金集め、補助金・助成金制度の活用など) グループ1 司会:今本由紀 <要旨> 4つのテーマから各自が話したいテーマをひとつ選び、問題点を出し合い、解決方法について討議を行った。受講者から出された課題と解決策は、以下のとおりであった。 〇問題点1:役員会で意見が出にくい、また、話が食い違い意見がまとまらない。 解決策1: ・盲ろう者にも通訳・介助員にも内容を理解してもらうまで、最後までしっかり話をする。相互の協力が大切。 ・役員会を月に1回開催し、ゆっくり時間をかけて話し合い、お互いわかり合うようにする。 〇問題点2:盲ろう代表としての意見や発言が、外部の団体等に伝わりにくく、意見として通りにくい。 解決策2: ・なかなか理解が進まないという現実に負けず、意見を言い続けていく。 ・仲間を増やして、集団で会議や検討会等に出席する。 〇問題点3:盲ろう者はたくさんいるが、集まることができない。 解決策3: ・はがきの案内だけではなく、一人ひとりに声をかける。 ・県内を3つの地域にわけ、各地域で交流会を実施する。 ・交流会等の案内を市役所の受付に置かせてもらったり、手話サークルで案内をしたり、ホームページに載せる。 〇問題点4:友の会の運営が赤字で困っている。 解決策4: ・イオンの幸せの黄色いレシートキャンペーン活動を行ったり、フリーマーケットへの参加、街頭募金の実施。 ・オリジナルのTシャツや手作り作品の販売、出店の実施。 <考察> 受講者から「友の会の会議で伝わらなくて悩んでいる」との意見が挙がったが、その討議中に、受講者同士、意見が伝わりにくい場面があった。お互いが通じるまで話すことの大切さを討議の場で体感でき、全員で共有できたことがとても良かった。また、お互いに問題の解決に向けて励まし合うことで、感動を分かち合う場面もあった。 討議を深めていく中で、少しずつリーダーの自覚が生まれ、積極的な意見が飛び交い「リーダーとは何か」の理解へと繋がった。 2日目のリハーサルでは、各自が3分間でどう発表をするかをよく考えると同時に、お互いに励まし合い、盛り上げながら、改善点のアドバイスなどをしている場面も見受けられ、リーダーの自覚の表れを感じることができた。 文責:今本由紀 グループ2 司会:平井裕子 <要旨> 最初に自己紹介。受講者に所属、役職と経験年数、どんな役割をもっているかを聞いた。このグループは、現会長が1名で、他3名が役職について5ヶ月、1年、あるいは役職についておらず、役員の仕事を具体的に説明することが難しいようであった。盲ろう者がどうしたら友の会の活動に参加できるかを考えるため、自身がどのようなきっかけで会に参加したのか、自身の経験を語るところから話を進めることにした。 「一緒に活動してほしい」と頼まれ渋々参加した、長く引きこもっていたが、ある人に誘われ活動に参加した、相談員から参加してはと誘われたなど、みんな、信頼できる人から誘われ参加ができたこと、参加するまでは、不安が多く自分から参加することは難しかったことを語っていた。自ら話をすることで、友の会が大切な場であること、仲間がとても大切なこと、役員として自分のように一人で悩んでいる方の力になりたいことに気づいたようだった。 このグループは全員、ろうベースの盲ろう者だった。盲ベースの盲ろう者とろうベースの盲ろう者との問題が話題になった。「ある役員から悩みを打ち明けられた。自分以外の役員が全員盲ベースの盲ろう者で、ろうベースの盲ろう者が一人で悩んでいることがわかった」、「私が手話を教えて、コミュニケーションが取れるようになった」、「友の会の手話サークルに盲ベースの盲ろう者が通い、コミュニケーションが取れるようになりとても嬉しかった」との意見がでた。皆さんが、「仲良くなりたい」という強い気持ちを持ち、お互いにコミュニケーションを取ることの大切さを確認できた。ある受講者(現会長)は、「県内は広く3か所で毎月交流会を開いている。その交流会に全て参加している」と話し、会長自ら会員と交流することの大切さを確認することができた。一人ひとりが、自身の活動に意義を感じ、リーダーとして何をすべきかに自信をもち、発表の練習に意欲的に取り組んでいた。 <考察> 受講者全員がこの研修を通じて学習し、地域に帰って友の会活動に生かしたいという真剣で強い気持ちを持っているようだった。しかし、その中で上手くいかないこと、何をしていいかわからない気持ちがあることもわかった。悩みを出し合い、発表に向けて自分の考えを整理することができ、討議終了後には非常に晴れ晴れとし、自信をもった表情に変わっていた。 友の会の活動は、一人ひとりの力が集まることによって生まれる。研修に参加された方の今後の活躍が楽しみである。 文責:平井裕子 グループ3 司会:當山良一 <要旨> グループ3では、レジュメにある4つのポイントから議題として取り上げて欲しいものを一つ挙げ、議題の優先順位を決めることとした。その結果、「A盲ろう者の声を会の運営に反映させるための工夫」と、「B人集め(交流会、総会への参加促進、事務局・役員の人材確保など)」、加えて4つのポイント以外の「移動の困難な盲ろう者について」話し合いたいという要望もあり、この3つを討議することになった。 先ずはAの討議から入った。受講者の多くは消極的ながらも、発言を求められれば、それぞれの団体の活動内容や取り組みなどをしっかりと話していた。 活動の内容や頻度などの違いはあるが、盲ろう者の悩みや要望などを聞き出すために、様々な会を開催していることがわかった。 次にBに対しては、発言はあったものの意見が少なく、議論の発展が見込めなかったので、今回のテーマである「友の会でリーダーは何をすべきか」について、リーダーに求められるものや望むものは何かを問いかけたところ、受講者それぞれが考えるリーダーの役割について、具体的な意見や例がたくさん挙げられた。理事としての信用や身近にいる理想のリーダーのこと、関係団体や人と繋がることの重要性、リーダーとしてどう在りたいかなど、実に様々な発言が見られた。 討議の最後にまとめとして、リーダーにとって一番必要なことは何かを質問した。それは信頼であり、魅力であり、そして親身になって接することなど、皆それぞれにリーダーに対するビジョンや理想像をしっかりと持っており、受講者それぞれが自信を持って話していた。 2日目のリハーサルは、皆一様に緊張している様子であった。リハーサルでは、3分に満たないスピーチが多いものの、よくまとめられており、今回のグループ討議のコメントを付け加えるよう指示したが、内容についてはあまり指摘することはなかった。リーダーとしての理想や覚悟、または関係団体や人と繋がることへの感謝など、スピーチの内容は様々であり、受講者の個性がよく出ていた。 <考察> 所属する団体での取り組み、リーダーの役割や責任、そして謝意、それぞれの思いが感じられたグループ討議であっ た。その一方で、反省すべき点としては時間が足りず2つのポイントしか議論できなかったことだ。今後、受講者が所属する団体との関わりの中で各々が成長し、活躍されることを期待したい。 文責:當山良一 2-3.グループ発表・講評 講評・司会:大杉勝則 <要旨(グループ発表)> リーダーとして、人前で話す機会が多くなる今後のために、グループ討議での話し合いを踏まえ、発表時間の3分間でどのように要点をまとめて話をするかをポイントにし、13名の受講者全員に発表する体験をしていただいた。 受講者からのスピーチの内容は、以下の通りであった。 (グループ1) ・友の会では、他の役員、一般会員、通訳・介助員との良好な関係づくりが難しく、風通しが良くない。特に役員間の人間関係では、情報共有されていないと感じており、居心地が悪い。自分が会長になるにあたり、役員改選を大幅にして、風通しのよい友の会にしたいと思っている。 ・リーダーになるためには何が必要か。人集めについて勉強になった。友の会事務担当として、全国から情報を集め、それを盲ろう者に提供していきたいと思っている。家の中に引きこもっている盲ろう者がいたら、会いに行き、その盲ろう者が社会参加できるように、友の会の行事にも参加できるようにサポートしていきたいと思っている。 ・人集めに力を入れて考えていきたい。もっと楽しいことをすれば、人は集まるのではないか。私の所属している友の会では、女性がフラダンスを踊り、男性は楽器演奏をしている。地元のイベント、お祭りなどに参加し、盲ろう者のPRをしている。 ・資金集めについて。現在、友の会の会費は5000円。その他、フリーマーケット、寄付金集め、イオンの黄色いレシートキャンペーン活動、うどんの販売などをしている。賛助会員が増えるように、企画部長として、盲ろう者のためにいろいろな企画を考え、頑張っていきたい。 ・役員会では、コミュニケーションがスムーズにいかず、役員の意見が食い違うことがある。コミュニケーションがうまく通じなければ、「まあ、それでいいか」ということで簡単に諦めてしまうが、辛抱強く話をして頑張っていきたい。 (グループ2) ・盲ろう男性と出会い、友の会の活動についての不満や悩みを打ち明けてきた。友の会を維持存続していくことと、NPOの法人格取得について考えている。 ・盲ベースの盲ろう者とろうベースの盲ろう者との関わりについて、通訳・介助員にサポートをしてもらえば、少しずつ、お互いの気持ちが通じ、理解できるようになると思っている。盲ベースの盲ろう者には手話を覚えてもらい、ろうベースの盲ろう者には手話の指導をしてもらっている。 ・支援センターにいる相談員2名が、引きこもっている盲ろう者の自宅へ行き、相談事や話を聞いて、盲ろう者友の会、交流会などに誘っている。自分の地域では県域が広く、距離があるので、皆で集まる交流会は年に2回程度開催している。内容は、春はお花見、夏はビアガーデン。あとは、バーベキューや栗拾いなどをしている。また、料理教室、忘年会、クリスマス会といった楽しい会をしている。その他、年に2〜3回役員会をしている。 ・全盲になって、長い間、引きこもりをしていた。母の日記を見つけ、治療方法がない難病であることを知り、トイレの中で泣いた。1人で自由に行動できなくなり、来客があっても家族から私は隠される存在になった。私から主人に離婚を申し出たが、怒られた。 (グループ3) ・会員の声をよく聞くこと。今年度から、派遣事務所が担当で、盲ろう者が集まって、盲ろう者の座談会、自由にフリートークをする場を年3回作った。リーダーとして、いつも笑顔でいること。笑顔で向き合って、コミュニケーションを取っていくこと。そうすると、心が通じ合い、楽しく交流ができると思う。 ・盲ろう者一人ひとりに向き合い、いろいろ困っていることはないかと聞く。盲ろう者の持っている能力を引き出すこと。その能力を使える場を作ること。 ・盲ろう者に会報やチラシを読んでもらい、意見を聞いている。 内容をまとめて、県に要望を出し、交渉をしている。友の会では、相談事業をしている。カフェも開いているが、一般の方にも来ていただき、盲ろう者のことを理解してもらう交流の場としている。 ・訪問授業で点字を指導してくれる先生がいて、点字を覚えることができた。本を読むだけで、元気がでてきて不思議と安定した。フラダンスがなかったら、私は寝たきりになっていたのではと思っている。希望の光が差したと思っている。親身になって接することが大事だと思う。 <考察(グループ発表・講評)> 3分間という制限された時間内で、どのようにまとめて話せばいいのか考えたことは、とてもよい体験になったと思う。 ぜひ、リーダーとして、今後の機会に活かせたらと願っている。 文責:大杉勝則 2-4.全体会2 「盲ろう者福祉の基礎知識」 講義 日常生活用具について学ぼう 講師:平井裕子 司会:今本由紀 <要旨> 日常生活用具給付等事業の目的は重度の障害者に対し、日常生活の便宜を図り、その福祉の増進に資することである。盲ろう者用の用具はなく、視覚あるいは聴覚障害者用の用具を盲ろう者が使用している。点字ディスプレイ、盲人用時計、拡大読書器、電磁調理器、聴覚障害者用屋内信号装置等の用具がある。 補装具給付は、障害者等の身体機能を補完、又は代替し、かつ、長期間にわたり継続して使用されるものであり、盲人安全つえ、眼鏡、補聴器がある。 支給用具、支給対象者、上限額、耐用年数は、各自治体によって異なっている。 必要な場合は、まず業者に見積書を依頼し、その見積書をもって住まいの役所に申請をする。購入後の申請は認められないので、注意が必要である。原則は1割負担で、補聴器など高額なもので上限額を超えた分は自己負担であり、収入によって自己負担額が変わるので自治体に確認をすること。 人工内耳(日常生活用具、補装具には含まれない)は、平成6年から健康保険の対象となり、自己負担額10万円以内で手術して装着することができる。注意する点は、保険が適用されるのは1台だけであること、電池代など毎月の維持費が発生することである。 補聴器は、仕事で使用する場合と、自宅など普段の生活の中で使用する場合では、補聴器を使用する場面が異なってくること、また、値段や性能も様々なので補聴器を選ぶときには、まずはその人の生活についてきちんとわかってくれる人と相談し、自分の生活の利用場面に合わせて購入をすることが重要である。購入後は、きちんと聞こえるまで調整し、定期的にケアをすることが大事である。 白杖は、身体に合っていること、使い方や歩き方を学ぶことも併せて考え、普段から地域の歩行訓練士や、地域の視覚障害者協会等と連携を取ることもお勧めである。 点字ディスプレイ、ブレイルセンス等については、機種によっては上限額で申請ができ、1割負担以外の費用は発生しないが、毎月インターネット(Wi‐Fi)を契約する費用が発生するので、維持費用についても事前に確認をしておくことが必要である。兵庫では、友の会がブレイルセンスを持っているので、まず試しに使ってもらい、購入するかどうかについては本人とよく相談をしている。自分が本当に使いこなすことができるかも含めて、しっかりと考えていけるような支援が友の会でできたらいいと思っている。 友の会として勉強会を開催し、盲ろう者同士で困ったことを出し合ったり、専門家を呼んで話を聞いたり、機器を実際に触ってみる方法もあるし、友の会としても機器展示会の開催を行うことも一つの方法である。兵庫では年に1回程度、盲ろう者が工夫していることや機器について話し合う日がある。 日常生活用具は申請、耐用年数、金額、扱っている機器も地域格差が非常にある。自治体の担当者に必要性を説明し、理解してもらうことも重要であるし、効果的に使用するためには、日常生活用具の仕組みなどの知識、相談できる場所や人がとても必要である。(ロービジョンや聴覚のケアができる医師、機器のアフターケアも含めて使い方を教えてくれる業者、訓練機関、視覚障害者団体、聴覚障害者団体との連携) 日常生活用具の取り組みについて、企画委員3名(當山氏、今本氏、大杉氏)の話は下記の通りである。 當山氏:東京盲ろう者友の会では、盲ろう者からの日常生活用具、補装具などの相談対応(貸し出しや申請の相談・窓口対応等)を行っている。 自分自身は、日常生活用具や補装具の申請は、一人で行っている。自治体の担当者が変わるたび、補聴器の両耳装用の必要性を一から説明をしている。他にも医師の診断書等の手続きもあり、補聴器を申請するのも大変だと改めて実感している。 今本氏:鳥取県盲ろう者支援センターに相談員がおり、拡大読書器、遮光眼鏡の申請の際は同行してもらった。遮光眼鏡の申請は、通常は一つのみだが、室内用・室外用の使用の区別が必要であることを説明し、室内用、室外用のどちらも購入することができた。自ら必要性を自治体担当者に伝え、理解をしてもらうことが重要である。 大杉氏:広島では、少しずつ東京や兵庫、鳥取のように、支援センターと同じような機能が果たせるよう準備を進めている。ブレイルセンスの貸し出しも行い、申請に関する手続きと購入後の維持費等についても説明をするようにしている。 質疑応答では、聴覚障害者用屋内信号装置の玄関チャイム、FAX、火災報知器の受信の判別方法についての質問があった。一つの方法としては、FAXは自動受信にして信号がならないようにしておき、玄関チャイムを振動で受信できるようにしておく方法、火災報知器については、ワサビの臭いがするなど、聴覚障害者用のものも出ていると紹介された。 <考察> 講義のテーマはわかりやすかったが、内容が幅広く、内容をしっかり理解した人と、理解できなかった人のばらつきがあったように感じた。専門的な知識を有する講師からの説明はとても良かったが、内容が少し難しすぎたようにも感じた。企画委員3名の実際の申請に関わる体験談は、役所とのやり取り等具体的な内容が紹介され、地域によって違いがあることの例として参考になる部分が多くあったのではないかと思うので、受講者の参考になれば嬉しく思う。自治体や関係者等と連携を取り、よく相談をして盲ろう者自身が納得して申請を進めていくことが大切であると感じている。 文責:今本由紀 3 総括 (1) 研修会を実施した背景 平成30年度より、障害者総合支援法にもとづく地域生活支援事業としての「盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業」の制度を残しつつ、同法にもとづく自立支援給付としての同行援護事業の枠組の中で、「盲ろう者向けの同行援護事業」が新たに開始された。盲ろう者の自立と社会参加を推し進めていく上で、制度上では日本の盲ろう者福祉が一歩前進した。 しかし、同事業を盲ろう者地域団体で実施しているところは全国でわずか4か所(東京・大阪・兵庫・広島)に過ぎない。全国的には地域の盲ろう者福祉サービスを提供する事業を担うべき友の会等盲ろう者地域団体が、依然として人的にも財政的にもその組織基盤が脆弱であり、地域間格差が著しく大きいのが現状である。 この情勢をふまえ、盲ろう者地域団体が地域の盲ろう者福祉の拠点として、通訳・介助員派遣事業や盲ろう者向け同行援護事業等を展開できる組織として発展させていくことが急務である。 このような背景もあり、とりわけ盲ろう当事者のリーダーの育成は、友の会活動の活性化において喫緊の課題となっており、前年度に引き続き、厚生労働省の委託事業として本研修会を実施することとした。 (2)研修会を終えて 成果 @受講者の主体性を引き出す工夫 受講者にはあらかじめ事前課題として、グループ討議で何を話し合いたいか、全体会2で何を学びたいかについて回答してもらった。企画委員会ではこれらをもとにグループ討議や全体会2の内容や進め方を決め、当日、できるだけ受講者が主体的に受講できるよう工夫した。また、友の会の役職や活動経験の有無に関わらず、だれもが参加しやすい雰囲気をつくることで受講者が積極的に参加することができた。 A主体性を持った友の会活動 全体会1において、盲ろう当事者3名と支援者1名からのスピーチでは、友の会活動が自分の事としてとらえられるよう、受講者目線で話をしてもらった。今現在、役職に付いていない、あるいは活動経験が浅い受講者でも友の会活動やリーダーの役割が理解できる内容となり、研修会後の友の会活動への意欲の向上につなげることができた。 B身近なテーマ 全体会2では、盲ろう者の自立と社会参加に欠かせない補装具・日常生活用具をテーマとして取り上げた。現場経験の豊富な講師から、事前に出された質問をふまえて、地域の友の会ですぐに活用できる知識とノウハウを学べる内容となった。 (3)反省点 @企画委員と協会スタッフとの連携 グループ発表の順番について、事前の詰めが甘かったため、受講者にアナウンスした順番と違っていたなど、一部混乱する場面があった。企画委員と協会スタッフとの充分な事前確認が必要であった。 Aアンケート 研修会終了後、受講者13名のうち8名より回答があった。研修会の今後の企画内容や運営方法を充実させるためにも、受講者全員が回答をするよう工夫すべきであった。 (4)今後の展望 従来の「盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業」に加え、平成30年度よりスタートした「盲ろう者向けの同行援護事業」を、盲ろう者とその家族、通訳・介助員にとって利用しやすいものにしていく必要がある。また、ホームヘルプやグループホーム等の各種福祉サービス、コミュニケーション訓練等のリハビリテーション、就労、スポーツ文化活動等、盲ろう者のニーズは多種多様である。今後、ますますこれらのニーズに対応できる地域の拠点が必要になってくる。 「盲ろう者支援センター」が東京都・兵庫県・鳥取県に続き、今年度新たに神奈川県で設立された。今後、この動きを全国に広めていくためにも、盲ろう者の特性とニーズを一番理解している盲ろう者地域団体の組織基盤を一層強化していく必要がある。その組織活動の要となるのが、盲ろう当事者のリーダーである。 当協会としては、各地の盲ろう者がリーダーとして、通訳・介助員を含む支援者と良好な関係を築きながら、地域の盲ろう者福祉の拠点づくりに積極的に取り組んでいけるよう支援していく。そのために本事業のさらなる充実を図っていきたい。 文責:庵悟(いおり さとる) 4 参考資料 以下に、各カリキュラムのレジュメを記載する。 4-1.全体会1 『リーダーになるには何が必要か』 スピーチ 「リーダーに必要な知識と自覚」 スピーチ1 今本由紀(いまもと ゆき) 鳥取盲ろう者友の会 友輪(ゆうりん) 副会長 1.自己紹介 ・障害の程度:弱視ろう 目:視野狭窄、夜盲 耳:生まれつき全く聞こえない ・コミュニケーション方法 受信:接近手話、触手話、PC要約筆記 発信:手話 ・入会歴 平成20(2008)年 ・役職(役員歴) 平成28(2016)年から副会長 2.友の会の紹介 ・設立 平成19(2007)年3月17日 初会合 参加者27人(盲ろう者は3人、うち県外1人) 1年くらいかけて皆で名前の案を考え、「鳥取盲ろう者友の会設立準備会」とした。当初、盲ろう者は2人だったので、盲ろう者が5人になったら「設立準備会」を取ろうと話し合った。 平成25(2013)年11月9日、10日に鳥取市で第19回中四国盲ろう者大会を開き、会長が「設立準備会」を取ると宣言した。 平成30(2018)年から友輪(ゆうりん)を名乗る。 ・会員数 盲ろう者8人、盲ろう者以外64人 ※平成31(2019)年4月1日現在 ・役員構成(理事会または役員会全体の構成) 会則9条で決めた役員は以下の通り(5人のうち3人が盲ろう者) 会長 盲ろう者 副会長 盲ろう者 事務局長 健常者 会計 健常者 顧問 盲ろう者 15条で役員会は5人の役員と運営委員と情報保障班とで集まる、と決めてある。 運営委員(19人、そのうち盲ろう者は5人) 東部(盲ろう者2人、盲ろう者以外5人) 中部(盲ろう者1人、盲ろう者以外5人) 西部(盲ろう者2人、盲ろう者以外4人) 情報保障班(盲ろう者以外2人) ・活動内容 (1)鳥取県・鳥取市からの委託事業 盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業 盲ろう者向け通訳・介助員養成研修事業 盲ろう者向け相談支援事業 盲ろう者向け生活・コミュニケーション訓練事業 (2)毎月3圏域(東部、中部、西部)それぞれで交流会 (3)毎年1回、しまね盲ろう者友の会との交流会 (4)「友の会だより」不定期に発行、ホームページでの発信 3.私の経験から感じたこと 私は、友の会ブログ「ゆき盲ろう者ワールド」を月1回のペースで、発信している。主に盲ろう者の視点で感じたことを書いている。 通訳・介助員はもちろん、友の会会員からは、気がつかないことを教えてくれる、盲ろう者の世界がよくわかって勉強になる等感想をいただいている。 困ったこと、不安なことがあったときは、1人で悩まずに、友の会の役員、通訳・介助員や県内外問わず役員をしている盲ろう者に相談したりしてアドバイスをもらっている。 4.リーダーに必要なのは 誰とでもコミュニケーションを図り、相手と同じ目線で相手の話を聞いたり、相手にわかりやすく話をする。 なにか問題が起こっても感情的にならず、冷静に判断ができる姿勢が大切。 いろいろな研修会やイベントなど積極的に参加して勉強し、スキルアップを図る。 盲ろう者は情報入手が困難。自分が少しでも知り得た情報を盲ろう者の仲間に提供し、共有する。 スピーチ2 當山良一(とうやま りょういち) 認定NPO法人 東京盲ろう者友の会 理事 1.自己紹介 ・障害の程度:弱視難聴 目:視野欠損 耳:感音性難聴 ・コミュニケーション方法: 受信 メイン:音声 サブ:触手話 発信 メイン:音声 サブ:手話 ・入会歴 平成23(2011)年入会 ・役職(役員歴) 平成26(2014)年7月〜平成30(2018)年6月 てのひら通信編集委員 4年間(うち後半の2年は編集委員長として活動) 平成30(2018)年7月〜 理事 社会参加促進委員 指点字サークル代表 2.友の会の紹介 ・設立 平成3(1991)年4月30日 任意団体としての活動開始 平成13(2001)年8月15日 特定非営利活動法人 ・会員数 正会員85名 (うち盲ろう者50名) 賛助会員393名 (うち盲ろう者61名) ※平成31(2019)年3月31日現在 ・役員構成(理事会または役員会全体の構成) 理事長1名(盲ろう者) 副理事長2名(すべて盲ろう者) 理事3名(すべて盲ろう者) 監事2名 派遣・養成委員4名(うち盲ろう者2名) 自立支援委員6名(うち盲ろう者3名) 社会参加促進委員3名(すべて盲ろう者) てのひら通信編集委員3名(うち盲ろう者2名) サークル代表6名(各サークル1名、すべて盲ろう者) ・活動内容 (1)訓練事業 (2)総合相談支援事業 (3)社会参加促進事業 (4)専門人材養成事業 (5)東京都盲ろう者通訳・介助者派遣事業(東京都委託事業) (6)東京都盲ろう者通訳・介助者養成研修事業(東京都補助事業) (7)同行援護・居宅介護・重度訪問介護事業 3.私の経験から感じたこと ・笑顔から得られる充実感 ・役割を与えてもらうことの恩恵 ・ダメな自分を受容することの難しさ ・できないことは人任せでいい ・シェアしたい気持ちが持つ強さ 4.リーダーに必要なのは ・人に興味を持つこと スピーチ3 大杉勝則(おおすぎ かつのり) NPO法人 広島盲ろう者友の会 理事長 1.自己紹介 ・障害の程度: 目:明るさがわかる程度で、ほとんど見えない 耳:まったく聞こえない ・コミュニケーション方法 受信:触手話 発信:手話 ・役職 設立以来、会長(現在は理事長) 2.友の会の紹介 ・設立:平成7(1995)年5月(平成29(2017)年12月NPO取得) ・会員:盲ろう者25名を含めて、約200名 ・理事構成:理事6名、全員盲ろう者 ・活動内容 (1)行政からの委託事業 盲ろう者向け通訳・介助員養成研修事業 盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業 相談・訓練等事業 (2)同行援護事業 (3)毎月1回の定期交流会(花見会、ビアガーデンなど) (4)コミュニケーション学習(3市で毎月) (5)指点字&手話教室(毎週) (6)IT活用支援 など 3.私の経験から感じたこと ・通訳・介助員の存在や通訳技術のおかげで自分の世界が広がった。 ・ピアカウンセリングの難しさと大切さを実感している。 4.リーダーに必要なのは ・『聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥』という気持ちを持つ。 ・相手の話をよく聞くこと。 ・わからないこと、難しいことなどがあっても、すぐ支援者まかせにしない。 ・得意苦手は誰にでもあるが、特に、苦手なことは自分一人で悩まないで、仲間と一緒に考えていこう。 ・行政関係者や他団体と積極的に関わりを持つ。 ・誤った情報や、あいまいな情報を持たないで、正確に知識を得る。 ・自分にとって必要な知識はなんでも勉強しよう。 スピーチ4 平井裕子(ひらい ゆうこ) NPO法人 兵庫盲ろう者友の会 事務局長 1.自己紹介 平成7(1995)年設立準備会に参加した盲ろう者のガイドとして活動を始める。平成19(2007)年2代目今川会長就任時に事務局長になり、現在にいたる。 2.友の会の紹介 ・設立 平成8(1996)年12月設立 平成22(2010)年7月NPO法人設立 平成25(2013)年10月同行援護事業開始 平成28(2016)年9月ひょうご盲ろう者支援センター開所 平成29(2017)年4月県4市より通訳・介助員派遣など委託を受ける ・会員数 正会員:盲ろう者40名 賛助会員:162名 ・役員構成 理事会:盲ろう理事7名 ・活動内容 (1)委託事業 盲ろう者向け通訳・介助員派遣、養成、生活訓練、相談 平成30(2018)年度より「盲ろう者の交流促進事業」遠隔地盲ろう者支援 平成31(2019)年度より「盲ろう者の社会参加促進事業」盲ろう者の理解・啓発 (2)障害サービス事業 同行援護 居宅介護 重度訪問介護 (3)自主事業 交流会 カフェ・タッチ ランチ会 学習会 など 3.私の経験から感じたこと (1)支援者の立場で心がけていること 「主役は盲ろう者」であることを、支援者みんなが自覚し、行事をすすめるようにしている。 (2)兵庫の理念 理事だけでなく、一般会員の皆さんが、様々な役割を担当する。一般会員の皆さんの提案もできるだけ実現し、提案者自身が中心に進めるよう理事や事務局が支援する。みんなが関われる友の会を目指すことで、皆さんが友の会に対して愛着を持っているのではと思う。 4.リーダーに必要なのは 誰に対しても優しく接することができる、話を聞いてあげられることかと思う。そうすれば、みんなが友の会に協力しようという気持ちになる。 多くの機関と良好な関係を作ること、困ったときはお互いに助け合えること、そんな関係を作れる方がリーダーの資質ではと考える。 4-2.グループ討議 『友の会でリーダーは何をすべきか』 グループ討議の進め方 全体会1のスピーチを踏まえて、3つのグループに分かれ、以下の点について話し合っていただきます。 話し合うポイント @他の役員、一般会員、通訳・介助員との良好な関係づくり A盲ろう者の声を会の運営に反映させるための工夫 B人集め(交流会、総会への参加促進、事務局・役員の人材確保など) C資金集め(賛助会員拡大、寄付金集め、補助金・助成金制度の活用など) 4-3.全体会2 『盲ろう者福祉の基礎知識』 講師 平井裕子(NPO法人 兵庫盲ろう者友の会 事務局長) 司会 今本由紀(鳥取盲ろう者友の会 友輪 副会長) 講義 「日常生活用具について学ぼう」 平井裕子 1.日常生活用具給付等事業 目的:重度の障害者に対し、日常生活の便宜を図り、その福祉の増進に資すること。 ※支給用具、対象者、上限額、耐用年数は自治体によって異なる。 用具例: ・点字ディスプレイ ・盲人用時計 ・拡大読書器 ・電磁調理器 ・聴覚障害者用屋内信号装置 2.補装具給付 障害者等の身体機能を補完し、又は代替し、かつ、長期間にわたり継続して使用されるもの。 ・盲人安全杖 ・眼鏡 ・補聴器 3.申請の流れ 業者に見積書を依頼し、見積書をもって住まいの役所に申請する。 ・先に買ってしまわないこと。 ・原則1割負担。上限額を超えた分も自己負担。収入によって自己負担額が変わる。 4.申請できる用具は? 何が必要? どうやって使う? (1)相談 (2)機器展示会 (3)友の会が専門家と連携 例)白杖 @利用者に合った白杖を選ぶ。 Aその後の歩行訓練計画。 例)点字ディスプレイ @利用者と利用目的を確認し、必要な機材を選ぶ。 A毎月発生する必要経費について知る。 B訓練を行う機関との訓練方法・内容の確認。 5.友の会の役割 日常生活用具や補装具を効果的に活用することで、盲ろう者の生活は豊かになる。しかし、役所や業者、訓練指導員が盲ろうのことを理解をしているとは限らない。友の会に相談窓口があれば、盲ろう者は安心して用具の活用を進めることができる。 4-4.事前課題集計結果 ※回答数…受講者13名中10名 ※「1.所属団体」等については省略 2.グループ討議では、以下の4つのテーマを話し合う予定です。各テーマについて、友の会等で困っていること、工夫していることを簡潔にまとめてお書きください。 (1)他の役員、一般会員、通訳・介助員との良好な関係づくり ・良好な関係作りが出来ている。 ・皆さんの意見を聞いて参考にしたい。 ○困っていること ・なかなか一般会員が集まらない。 ・若い盲ろう者が集まらない。 ・今年度から役員になった。分からないことがあり質問しても、今までのやり方だからと丁寧に説明してくれない。 ・活動できる通訳・介助員が少なく、盲ろう者と通訳・介助員が固定されがちである。 ○工夫していること ・笑顔で挨拶をする。 ・話をしてみる。 ・余計なことは言わない。 ・感謝する。 ・コミュニケーションを取る。 ・簡単な挨拶を心がける。 ・盲ろう者と支援者とを分けることなく、誰に対しても同じように接する。 ・交流や意見交換をしている。 ・フラダンスの練習の合間のおしゃべりや練習後のお茶の席で話をする。 ・原則毎月第1日曜日に役員会を開き、役員間での情報共有を図っている。また、会員同士の親睦を深めるため毎月第3日曜日に交流会、年に3回程度、果物狩りや温泉、クッキングなどのレクリエーションを開いている。 ・交流会などで通訳・介助員に会った時に、自分の見えにくさ聞こえにくさを説明し、よりよい情報入手ができるように自分に合った支援をお願いしている。 ・現段階で困っていることはないが、良好な関係を保つために、相手の話を否定せずにじっくり聞くように心がけている。 (2)盲ろう者の声を、会の運営に反映させるための工夫 ・特にはしていない。 ○困っていること ・1年に1回、盲ろう者の集いを行い、思っていることや、悩みを話し合う場があるが、充分に思いを吐き出すことができない。 ・盲ろう者の意見が充分に出されていない。また、意見の把握が難しい。 ・行事の際、ろうベースの盲ろう者と盲ベースの盲ろう者が自然とグループに分かれてしまうことがある。 ・盲ろう当事者が能動的に問題意識を持ち、会として何をしたいのか意見を聞き、役員が把握する必要があるがまだそのような状況に至っていない。 ○工夫していること ・会員の声や希望を聞き目標をたてる。その目標を元にできることから一歩ずつ着実に進めている。成果はすぐに出なくても気持ちはひとつにして頑張っている。 ・月に1回程度、役員会を開き、盲ろう者の声を集めたり、意見を出したりしている。 ・県を4つの地域に分け、行事や学習会を順番に開催している。 ・毎年2月の交流会で盲ろう者から意見や要望を聞き、話し合っている。 ・行事などで盲ろう者が集まった時に、生活の中で困っていることを引き出す努力をしている。 ・盲ろう者や通訳・介助員が交流会など行事に参加すれば、よりよい関係作りができると思う。 ・毎週決まった曜日に集まり、盲ろう者の意見を聞く時間を設けている。 ・フラダンスをし、盲ろう者でもやればできることを社会に示したい。 ・年に1度の総会を、2時間から4時間半に延ばした。午前中は前年度の活動報告、午後は今年度の活動について意見を出せる時間を取った。そこでの意見を元にレクリエーションに反映させている。 ・例会ではまず盲ろう者の意見を聞くようにしている。 (3)人集め(交流会、総会への参加促進、事務局・役員の人材確保など) ・交流会、総会などの行事の参加は90〜100%である。 ・特にはしていない。 ○困っていること ・県内でも遠方から集まるのは大変である。また、通訳・介助員が住んでいる場所が偏っている。 ・盲ろう者の会員が10数名程度と少なく、今年の総会には3分の1しか参加しなかった。 ・事務局や役員などの運営側のなり手が少ない。そのため行事を担当するスタッフと役員が同じメンバーである。 ・交流会には県内の盲ろう者ばかり参加するが、できれば県外の盲ろう者にも来てもらいたい。 ○工夫していること ・チラシを作成し会報に挟んで送付している。 ・案内を盲ろう者には拡大文字、点字、通訳・介助員には葉書と3種類準備して送付している。通訳・介助員が情報提供として直接盲ろう者宅へ訪問することもある。 ・今年度は友の会の啓発用パンフレットを作成したが、作成途中に盲ろう者の意見も取り入れた。パンフレットは各所に配布し、盲ろう者の存在と友の会の存在を知ってもらう努力をしている。 ・盲ろう当事者から行事などに誘うことが大切。 ・人材確保、育成等が今後の課題だと意識しながら取り組んでいる。 ・学習会などで交流会があることを盲ろう者に呼びかける。 ・日々の活動の中で呼びかけをする。総会など会った時に声掛けをする。 ・興味を持ってもらえることを考える。 ・チラシやホームページを活用したり、身近な人に声をかける。 ・身近な友人、知人を交流会などの行事に誘ったり、活動を通じて知り合った人達を作業所の見学に誘ったりしている。 ・自分が作詞・作曲した友の会の歌があり、支援者に手話表現を付けてもらい、友の会のみんなで一緒に歌う。 (4)資金集め(賛助会員拡大、寄付金集め、補助金・助成金制度の活用など) ・特にしていない。 ・総会や交流会などで呼びかける。 ・賛助会員拡大、寄付金集めはあてにしていない。あればラッキー。 ・移動の際の交通費の負担を減らすようにしている。 ・大会や研修会、会議等に参加する際の交通費がすべて自己負担なので、資金の確保が課題となっている。 ○賛助会員拡大 ・一般会員、賛助会員を増やす…2名 ・総会時に会員に家族や知り合いに周知するようお願いしている。 ・会員が個々に呼びかける。 ・養成講習会で呼びかける。 ・盲ろう者と通訳・介助員が交流できる機会を設ける。 ○寄付金集め ・年4回のバザーを行う。 ・盲ろう者が講師の講演会に募金箱を置く。 ・「ヘレンケラーの拠点作りの会」を立ち上げ、寄付金を募る。 ・チャリティー活動をする。 ・盲ろう者の手作り品をバザーなどで販売する。 ・スポンサーを集める。 ・寄付金がなかなか集まらなくて大変。 ・数年前からイオンの黄色いレシートキャンペーンに参加しており、その費用を交流会費や事務用品購入に充てている。 ○補助金、助成金制度の活用 ・養成講習会等を計画し、助成金の申請をしている。(手書き文字、指点字講習会を開催した) ・詳しくはわからないが、補助金などを上手に活用しているようだ。 ・自県には補助金や助成金の制度がない。 ・過去2回補助金・助成金を申請し、コピー機を購入したり、友の会の行事に活用したことがある。 ・都道府県に補助金や助成金を増やしてもらうように要望をだす。 ・企業の助成金募集に申請をしている。 ・情報が入ってこない。 ・補助金・助成金制度の活用は今後の課題。 (5)その他 ・通訳・介助員養成講習会は県から、聴覚障害者団体に委託されて事業を行っている。時間や予算に限りがあるため受講条件に手話ができる人とある。そのため、手話のできる通訳・介助員は多くいるが点字のできる通訳・介助員が少ない。また聴覚障害者関係の行事と盲ろう者友の会の行事が重なると、通訳・介助員の確保が難しい。 ・弱視難聴者に対する音声や手書き文字、要約筆記等の通訳・介助員の養成が十分ではない。 ・通訳・介助員養成講習会の内容の見直し(例えば、移動介助の方法) ・点字に熟達し、点字ディスプレイ等の情報機器の指導ができるスタッフがいない。 ・派遣事業は友の会で担当し、養成講習会や現任研修会は聴覚障害者団体が担当しているため、うまく連携が取れない。養成講習会を受講しても、通訳・介助員登録をしない人や、登録しても半数程度しか活動していない。 ・ろうベースの盲ろう者で点字の習得ができていない人は遠方の人とコミュニケーションが取れない。 ・点字使用の盲ろう者同士は、手紙のやり取りやメールのやり取りをしていて、直接会わなくても意思疎通を図ることができている。 ・総会終了後に自分の仕事を生かして、体のツボ(風邪予防、肩こり等)を伝えている。 ・作業所の運営を安定させること。 3.全体会2「盲ろう者福祉の基礎知識」について、お伺いします。 (1)補装具(白杖、補聴器など)や日常生活用具(触読時計、点字ディスプレイなど)の制度について、困っていることがありましたらお書きください。 ・特に困っていることはない…2名 ・特に困っている話は聞いていない。 ○困っていること ・遮光サングラスを何回か購入しているが再申請しかできない。新規で安く購入したい。 ・拡大読書器の保証期間が10年と長い。途中で不具合があった時に代替機がなく不便を感じた。 ・白杖に気が付かず、事故になることがあるので、周りの人に気が付いてもらえるように鈴など音の出るものを付けてほしい。 ・盲ろう者が使える、体重計や体温計があるといい。 ・白杖の申請から受け取りまで3ヶ月もかかった。 ・福祉課に白杖の申請に行った際、自分が欲しい物よりも高額な商品を勧められ困った。 ・県内でも市町村によって申請書類や申請条件が異なる。また、担当者が変わり、必要書類が増えたりして困った。 ・福祉機器を扱う会社が遠方のため、製品は宅配便で届けられるだけで、自分で設定や操作ができない場合は本当に困る。 ・点字ディスプレイの耐用年数を短くしてほしい。 ・補装具に人口内耳も入れて欲しい。 ・補聴器を補装具として購入や修理をする場合、制度上の制限が多く、利用しにくい。 ・自治体によって日常生活用具の対象品目や条件が異なりわかりにくい。 ・補装具に関する情報をほとんど持っていないため、盲ろう者へ適切な支援ができていない。 (2)補装具・日常生活用具について、今回の研修会で知りたい内容、講師に聞いてみたいこと、話し合いたいことなど自由に記入してください。 ・盲ろう者が申請できる用具を具体的に教えてほしい。 ・盲ろう者向けの日常生活用具などがあれば知りたい。 ・盲ろう者に役立つ補装具や日常生活用具について全般的に知りたい。その上で、地域の盲ろう者に対し周知の方法や、選ぶ際のアドバイスの仕方を知りたい。高齢者が多いのでその点も含めて教えてほしい。 ・盲ろう者が使用している補装具、日常生活用具を教えてほしい。 ・補装具や日常生活用具の申請で地域差はあるのか。 ・全盲ろうが使用できる白杖、触読式時計、点字ディスプレイの他になにかあるか。 ・拡大ソフトや点字電子機器など全国で統一されて申請できるものはなにか。 ・室内信号装置を使用する際の、盲ろう者でも判別できる方法を知りたい。 ・盲ろう者が機器等を使いこなすためのアフターケアはどんなものがあるか。 ・拡大読書器のテレビ型と携帯型を2台同時に申請することができない。使用目的が違うので同時に申請することを認めてほしい。 ・ブレイルメモを使用しているが小型化できないか。 ・ブレイルセンスについて話し合いたい。 ・盲者、盲ろう者を区別する白杖がほしいが、紅白ではなく、黄緑か緑が落ち着いていてよい。 ・補聴器は1つしかもらえない。また、以前は3年に1度申請できたが、今は5年に1度の申請になってしまった。 ・パソコンのソフトの中には申請対象のものがあるが、パソコン本体は自己負担となってしまう。盲ろう者向けのパソコンはないのか。 ・地域にパソコンの指導や購入の際のアドバイスができる人がおらず困っているが、トラブルがあったときなど、誰かを紹介してもらえるか。 ・人口内耳のケーブルがないものがいい。簡素化するまであと何年かかるか。 ・運動をしたいが足が悪いため公共交通機関は利用できない、寝たきりになり自発的な会話ができなくなったなど、他の福祉制度に繋いだ方がいい支援ができるのではないかと思われるケースが増えている。制度に関する学習や研修が必要だが取り組み方がわからない。 4-5.事後アンケート集計結果 配布数 13 回収数 8 1.盲ろう者地域団体(友の会等)との関わりについて 1−1 盲ろう者地域団体での活動年数 あ 3年未満:2 い 3年から5年:3 う 6年から8年:1 え 9年以上:2 1−2 盲ろう者地域団体での現在の役職(複数回答あり) あ 代表:1 い 事務局長:0 う 上記以外の役員:4 え 事務局員:0 お 役職なし:3 か その他:0 2.本研修会に参加した目的について(複数回答あり) 2−1 受講の動機について あ 自主的参加:5 い 所属団体からの要請:1 う 所属団体の役員会での推薦:2 え その他:0 3.研修会の運営等について 3−1 開催時期や日数について あ よい:6 い 普通:2 う 改善を望む:0 3−2 会場・宿泊施設の設備、サービス等について あ よい:7 い 普通:0 う 改善を望む:1 3−3 案内・連絡等の進行について あ よい:5 い 普通:2 う 改善を望む:1 4.個々のカリキュラム及び全体について 4−1 全体会1 「リーダーになるには何が必要か」 あ よい:8 い 普通:0 う 改善を望む:0 4−2 グループ討議 「友の会でリーダーは何をすべきか」 あ よい:7 い 普通:0 う 改善を望む:1 4−3 グループ発表・講評 あ よい:6 い 普通:1 う 改善を望む:1 4−4 全体会2 『盲ろう者福祉の基礎知識』 あ よい:5 い 普通:2 う 改善を望む:0 無回答:1 4−5 カリキュラム全体について(総合評価) あ よい:7 い 普通:0 う 改善を望む:0 無回答:1 5.自由記述 ・とても勉強になった。参加して良かった。学んだことを今後の活動に活かし、頑張りたい。 ・6月の役員改選で会長になったばかりで、「まず受講すべき研修会はこれだ!」と思い参加した。参加して本当に良かったと思っている。一番の収穫は全国各地の盲ろう者と知り合い、話ができたことだ。みんないろんな困難に直面しながら頑張っていることを知り、心強く感じた。この研修会で学んだことや、知り合った方々との繋がりを大切にしながら、今後の友の会の活動に活かしていきたいと思う。 ・他県の盲ろう者と話をすることができ、情報を得ることができてよかった。 ・有意義な研修会だった。 ・今回の、研修会に参加できたのは、通訳・介助員2人分の交通費や宿泊費、通訳謝金を貴協会から負担していただいたお蔭だ。心からお礼申し上げます。 ・全国の盲ろう者と交流ができ、よかった。 ・参加者全員と話すことができず残念だった。 ・研修会の内容が難しく、理解できないことが多かったが、この研修会は充分に内容を理解することができ、とても勉強になった。参加して良かったと感じた。 ・グループ討議などから、日々の友の会活動でよりよい方向へ向かうよう皆さんが努力されている様子がよくわかった。 ・今までは友の会への関わりはあまりなかったが、少しずつ関われるようにしたいと思う。 ・講師や司会の進行がとても良かった。 ・2年続けて受講し、昨年より今年の方がスピーチに自信が持てるようになった。今後、この経験を地元の友の会に生かしていけたらと思っている。 ・初めての参加だった。3分間のスピーチ練習をグループ内で、繰り返し何度も行った。友の会で行っているカフェ・タッチのPRも行うことができた。 ・3分間のスピーチは経験がなかったが勉強になった。 ・通常はグループの代表者一人が発表することが多いので、個人個人に3分間の発表を課せられたのはビックリした。初めての経験ではあったが、とても良い経験をさせてもらった。これをきっかけに、帰宅後、地元の手話スピーチコンテストの出場を決断し、申し込んだ。 ・日常生活用具などほしいと思った時に相談できる窓口があるといいなと感じた。業者さんもいいが、親身になって話を聞いてくれる場所がほしい。 ・講義の中でNPO法人の活動と、友の会の活動との違いの大きさに戸惑いがあった。また理解しづらい部分があった。 ・グループ討議で話し合うポイントがはじめから4つに限定されていたため、それ以外のことを話題にしにくかった。 ・2日目午前中のグループ討議は、ほとんど発表に向けてのリハーサルで、制限時間内に話すための練習の時間になってしまい、少し勿体ない気がした。 ・グループ分け、グループ討議の中で、テーマの通り討議すると思っていた。個人的な話が出て、討議内容とずれていた。 ・他県のリーダーの経験談等を聞ける場や、理事や役員等が集まり、語り合える場が欲しい。 ・バス停からも近く、研修会場と宿泊施設が一緒でよかった。 書名:2019年度全国盲ろう者団体ニューリーダー育成研修会報告書 発行日:2020年2月10日 編集・発行:〜日本のヘレン・ケラーを支援する会〜 社会福祉法人 全国盲ろう者協会 〒162−0042 東京都新宿区早稲田庁67番地 早稲田クローバービル3階 TEL 03−5287−1140 FAX 03−5287−1141